大事なものを失い凍り付いた練(高良健吾)の心が、音(有村架純)の温かさで溶けていきました。
音(有村架純)と練(高良健吾)は、心の中に同じ「つっかえ棒」を持っていたんでしたね。
再び、静恵(八千草薫)の家に集まってきた若者たち。
でも、音(有村架純)の側には朝陽(西島隆弘)が、練(高良健吾)の側には小夏(森川葵)の存在があります。
音(有村架純)と練(高良健吾)の恋はどうなるのでしょうか。
早速、第8話「好きです」の内容を見ていきましょう。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」第8話のあらすじ
木穂子(高畑充希)が音(有村架純)の部屋を訪れ、二人でお鍋をしながら話をする。
「愛って衣食住ちゃん」と木穂子(高畑充希)。
「最初は自分を着飾るための衣装たい。次に恋愛は食べるものになると」と、自分の恋愛観を語る。
「心の栄養ってとこかいな。そして最後に住むものになると。落ち着く場所というか、簡単にゆうたら結婚やね。私にとって恋愛は今住むものちゃね」
「木穂ちゃん、結婚するの?」と音(有村架純)。
木穂子(高畑充希)は、恋人から一回プロポーズされたが、忙しくてスルーしたらその後言われなくなったと言う。
「今の彼氏にプロポーズされたら、何も考えんと、はいって言わんといかんよ」と音(有村架純)にアドバイスする木穂子(高畑充希)だった。
その晩、眠りについた音(有村架純)は夢を見る。
火葬場でのシーンだった。
6歳の音は、母が火葬に付される間、その場を離れ駐車場の地面にチョークで落書きをしていた。
ふと、振り返り、空を見上げると、空の色がとても鮮やかに目に写った。
夢から目覚める音(有村架純)。
静恵(八千草薫)の家に身を寄せる練(高良健吾)と小夏(森川葵)。
練(高良健吾)は、朝起きて自分と小夏(森川葵)の弁当を作り、一緒にバスに乗る。
柿谷運送に復職した練(高良健吾)は、久しぶりの力仕事のためか、荷物を持って降りる際、階段で足元をふらつかせる。
佐引(高橋一生)が、「おいおい」と言いながら下から支える。
「5年も休んで体力落ちてんじゃあないの」と加持(森岡龍)。
昼の休憩中、トラックの荷台で弁当を食べる3人。
「波平さんの声、変わったの知らねえだろ」と加持(森岡龍)が言う。
「えっ、そうなんですか」と驚く練(高良健吾)。
「タラちゃん、小学校入ったの知ってる」と佐引(高橋一生)が続ける。
またまた、「えっ」と驚く練(高良健吾)。
以前とは違い、冗談を言いながら、先輩たちは練(高良健吾)を快く受け入れてくれている。
介護施設『春寿の杜』で、掃除用具を手に、寝不足からか欠伸をする船川(永野芽郁)。
「知ってた。キリンて一日20分しか寝ないんだって」と音に言う。
「えー」と驚く音(有村架純)。
老婦人の部屋で、その髪を丁寧に櫛でとく音(有村架純)に、「うちはね、パン屋だったの」と老婦人が話す。
中学校の前で夫と40年間パン屋を続け、毎日子供がたくさん来てくれたと、懐かしそうな表情の老婦人だった。
「また、雇っていただいて、本当に・・・」と、練(高良健吾)は社長(松田美由紀)に頭を下げる。
社長(松田美由紀)は、茶封筒を練(高良健吾)に差し出した。
練(高良健吾)が中を見ると、数万円が入っている。
それは、社長(松田美由紀)が今まで練(高良健吾)の給料の中から積み立てしていたものだった。
改めて社長(松田美由紀)に感謝する練(高良健吾)。
柿谷運送では、練(高良健吾)の歓迎会を社員一同でしてくれることになった。
乾杯の後、頭からビールをかけられ、手洗い祝福を受けた練(高良健吾)は嬉しくてたまらない。
「何、何て言うの?」と佐引(高橋一生)が挨拶を促す。
「ただいま~」と声を張り上げる練(高良健吾)だった。
「何だかんだと言っても、練が戻ってきて嬉しいんじゃないですか」と佐引(高橋一生)に話しかける加持(森岡龍)。
佐引(高橋一生)は上機嫌だった。
夜、仕事帰りのバスで音(有村架純)は練(高良健吾)と出会う。
「あの」「あの」
「はい?」「はい?」
二人とも相手に話しかけようとして、声が重なる。
「どうぞ」と、練(高良健吾)。
「知ってました?キリンて1日に20分しか寝ないんですって」と船川(永野芽郁)から聞いた話題を口にする音(有村架純)。
「えっ、本当ですか」とびっくりする練(高良健吾)。
練(高良健吾)も、先輩から聞いた話題を言う。
「磯野波平さんの声変わったの、知ってました?」
即座に「はい」と返事する音(有村架純)に、ちょっとがっかりする練(高良健吾)。
「すいません。知ってて」と音(有村架純)。
バスの車内で話がはずむ二人。
そのまま犬のサスケに会いに、静恵の家にやってきた音(有村架純)。
静恵(八千草薫)の彼氏に会ったかと聞かれた練(高良健吾)は、「伊集院さん!会いました」と答える。
練(高良健吾)が右手に顎を乗せるポーズを取る。
「おしゃれな方だったでしょ」と、音(有村架純)が伊集院の特徴のポーズを同じように真似てみせる。
小夏(森川葵)が帰ってこないので、どうしたのか練(高良健吾)に音(有村架純)が尋ねると、
練(高良健吾)は、今日は学校の制作があって居残りだと言う。
小夏のことを音に話す練(高良健吾)。
震災のあった5年前、小夏(森川葵)に怖い思いをさせてしまったこと。
それから時々、不安定になることがあること。
東京に戻って来たのは、小夏の夢を叶えるためだと言う。
ただ、小夏(森川葵)とは幼馴染で妹みたいなものだと弁明する練(高良健吾)。
話も一段落し、「じゃあ、そろそろ」と帰ろうとする音(有村架純)に、「えっ」と残念そうな練(高良健吾)。
「久しぶりだったんで」と言う練(高良健吾)に、再び腰を下ろし、話の続きをする二人だった。
一昨日、仕事で観覧車の近くの店を通ったと話す練(高良健吾)。
二人の思い出の場所だった。
探してみたけど、見当たらなかったと言うと、
「5年ですもんね」と音(有村架純)。
「いろいろ変わりますよね。5年したら」と練(高良健吾)。
「今度探しに行きませんか、あのお店。ピアノの・・・もしあったら今度はお店に入ってみて」
その申し出に返事をためらう音(有村架純)。
「いろいろ変わりました。大きいやつで言うと、いや小さいかな、プロポーズされてます」
朝陽(西島隆弘)と2年前から付き合っていて、最近プロポーズされたと白状する音(有村架純)。
音(有村架純)は、施設に入所していた園田というおばあちゃんのことを話し始める。
認知症を患っていた園田に、朝陽(西島隆弘)が毎日熱心に話しかけていたこと。
園田が、きんつばと話したので、音(有村架純)がすぐにきんつばを買いに走ったこと。
それからみるみる回復して、3人で動物園に遊びに行けたこと。
2年前に亡くなるまでいい思い出がたくさんできたこと、この仕事をやっていて良かったと思えるようになったこと。
それは全部、朝陽(西島隆弘)のおかげだと言う。尊敬しているし、感謝していると打ち明ける。
「そうなんだ」と右手を顎に乗せ、神妙な表情で頷く練(高良健吾)。
右手に顎を乗せた練(高良健吾)を見て、音(有村架純)は、伊集院のポーズになっていると笑う。
「おめでとう」と練(高良健吾)。
「気が早いですよ」と音(有村架純)。
「じゃあ、プロポーズおめでとうございます」と練(高良健吾)。
静恵(八千草薫)の家から帰る音(有村架純)は、名残惜しそうに静恵(八千草薫)の家を振り返る。
台所では、音(有村架純)と過ごした久しぶりの時間をじっと噛みしめる練(高良健吾)だった。
喫茶店でデザインブックを開き、デザイン画を描いたり消したりする小夏(森川葵)。
そこへ、デザイン学校の知り合い2人が偶然現れた。
「市村さん、何で急に学校辞めちゃったの?」と聞かれる小夏(森川葵)。
知人の一人から、「Cutie Two」というブランドを立ち上げたからと、名刺をもらう。
もう一人の知人が小夏(森川葵)のデザインブックを見て、「デザイン画、見せて」とデザインブックを手に取ろうする。
「これは」と言って、拒否する小夏(森川葵)だった。
静恵の家に帰ると、小夏(森川葵)は「Cutie Two」のホームページを見る。
画面をスクロールしながら、デザインがダサいと馬鹿にする小夏(森川葵)。
「やってから言ったら。自分で作ってから言えばいいんじゃない」と晴太(坂口健太郎)が言うと、
「こんなダサいの作りたくないし」と反論する小夏(森川葵)。
「少なくとも、その子はやってるよ」と晴太(坂口健太郎)。
話しを変えようとして、小夏(森川葵)が「明日、練の誕生日だよ。何かサプライズしようか」と言うと、
「もう、学費用意しなくていいって言ってあげたら」と晴太(坂口健太郎)。
「何でそんなこと言うの」と不満そうな小夏(森川葵)。
「もう練くんに頼るのやめたら」と晴太が諭すように言うと、
「意味わかんない」
激高した小夏(森川葵)は、ノートパソコンを投げつけ、自分の部屋に引きこもってしまった。
本社から外出しようと、玄関ホールに出てきた朝陽(西島隆弘)を、一人の初老の男性が鞄を抱え待っていた。
男性が朝陽(西島隆弘)を見つけると、「再建案の件、今一度考え直していただく訳にはいきませんでしょうか」と頭を下げる。
「状況はわかりますが、発想を変えてみたらどうでしょうか」と冷たく突き放す朝陽(西島隆弘)だった。
練(高良健吾)が静恵(八千草薫)の家に帰ってくると、晴太(坂口健太郎)が廊下にうずくまっていた。
心配になって小夏(森川葵)の部屋を覗くと、晴太(坂口健太郎)に言われたことがショックで寝込んでいる小夏(森川葵)。
事情を晴太(坂口健太郎)に尋ねると、
「練くんがかわいそうだから、デザイナーになるの諦めなって」
そう小夏(森川葵)に言ったと、晴太(坂口健太郎)が説明すると、真剣な顔で晴太(坂口健太郎)に詰め寄る練(高良健吾)。
「だって、おかしいじゃん。練くんも小夏ちゃんも、こんな状態いつまで続けるの?」
「小夏の夢が叶うまで」と言う練(高良健吾)。
「無理だよ、叶わないよ」と晴太(坂口健太郎)。
練(高良健吾)は、「お前に何がわかるんだよ」と語気を荒げる。
「わかってないのは練くんだけだよ」と言い返す晴太(坂口健太郎)。
「小夏ちゃんは本気でデザイナーなんて目指してないよ。小夏ちゃんが東京にいるのは別の理由があるんだよ。小夏ちゃんは女だよ」
そう晴太(坂口健太郎)が口にした時、小夏(森川葵)が起きてくる。
心配するなと小夏(森川葵)を慰めようとする練(高良健吾)。
練(高良健吾)の声を断ち切るように、「もういい」と声をあげる小夏(森川葵)。
「晴太の言う通り、私デザイナーになれると思ってない。もうだいぶ前からわかってた。手に入らないものばっかり欲しがって、人生失敗したよ」
練(高良健吾)に心配ばかりかけることを謝る小夏(森川葵)。
練(高良健吾)の前にいるのが辛くなった小夏(森川葵)は、晴太(坂口健太郎)にボウリングに行こうと誘う。
小夏(森川葵)と晴太(坂口健太郎)が一緒にボウリングに行く途中、晴太(坂口健太郎)が言う。
「練くんと一緒にいたいからだって言えばよかったのに」
「なんで私じゃダメなんだろう」とつぶやく小夏(森川葵)。
「なんで俺じゃダメなんだろう」と晴太(坂口健太郎)。
「俺も練くんとたいして変わんないんだけどな。帰る所も何にも・・・」
「晴太って何なの?」と小夏(森川葵)。
小夏(森川葵)の耳元に顔を近づけ、「君のことを好きな男。それだけを知っててくれれば、僕は幸せです」と囁く晴太(坂口健太郎)だった。
夜勤で認知症の入所者を世話する音(有村架純)。そこに朝陽(西島隆弘)がやってくる。
認知症の症状が出始めてる入所者のことが気になる音(有村架純)。
以前面倒をみていた同じ認知症だった園田さんの初期の頃の様子を朝陽(西島隆弘)に尋ねる。
しかし、朝陽(西島隆弘)は「園田さん?俺知ってる人?」と全く覚えていない様子。
落胆する音(有村架純)。
朝陽(西島隆弘)は、明日の父(小日向文世)との食事会の事で頭が一杯だった。
食事会の時に着てくるように、音(有村架純)に1着のワンピースを渡す。
「明日は夜勤入ってる」と音(有村架純)が困っていると、
「親父に行ってシフト変えてもらうよ」と簡単に言う朝陽(西島隆弘)。
「結婚のことは、もうちょっとゆっくり考えていかない?」と音(有村架純)が言うと、
「気持ちはわかる」と朝陽(西島隆弘)は、音(有村架純)に自分の考えを伝える。
「確かに、僕も君も今忙しいし、ゆっくり話す時間がないから不安なのはわかる」
「結婚はゴールじゃないし、これから環境を築いていくんだ。仕事ならまた元に戻れるわけだし、二人で基盤を明確にしてから・・・」
「待って。説得しないで」と音(有村架純)は朝陽(西島隆弘)の言葉を遮る。
いい返事をもらえず焦る朝陽(西島隆弘)は、「結婚するか別れるかどっちかなんだよ」
言った後、音(有村架純)を抱きしめる朝陽(西島隆弘)だった。
夜勤明けの音(有村架純)が、バス停から降りてくる。
反対側のバス停でバスを待っていた練(高良健吾)は、音(有村架純)の姿を見つけ、「おはようございます」と声をかける。
「また、サスケに会いに来てください」と練(高良健吾)。
「また、サスケに会いに行きます」と答える音(有村架純)。
そこへバスが来て、練(高良健吾)は行ってしまった。
お昼の12時前、目覚めた音(有村架純)は、朝陽(西島隆弘)からもらったワンピースを着てみる。
柿谷運送で、トラックに荷物を積み込んでいる練(高良健吾)。
「おつかれ」と佐引(高橋一生)がやって来て、不愛想に買ってきたショートケーキを練(高良健吾)に渡す。
豪華なホテルの特別室で父(小日向文世)と会食するために、朝陽(西島隆弘)は音(有村架純)とロングテーブルの前で並んで座っている。
「杉原音と申します」と父に自己紹介する音(有村架純)。
「美人じゃないか!すぐに結婚式挙げてこい」と朝陽(西島隆弘)に上機嫌で言う。
「杉原さんは東京?」と尋ねる父(小日向文世)。
「北海道です」と朝陽(西島隆弘)が答える。
音(有村架純)の父が市役所の議会事務局に勤務しており、音(有村架純)が大学に通うために東京に出て来たこと。
会社もいくつか内定が決まっていたが、介護の仕事に目覚めて、今の職場にいると、音(有村架純)のことを説明するのだった。
「正直言うと、総務省の娘さんの方が嬉しいんだけどな。お前がそこまで言うんなら、市役所で手を打っとくか」と父(小日向文世)。
「車に鞄置いてきた。持ってきてくれ」と朝陽(西島隆弘)に頼み、席を外す朝陽(西島隆弘)。
父(小日向文世)と二人きりになった音(有村架純)。
白ワインを口にしながら、音(有村架純)を見定めるように見ながら言う。
「本当はどうなんですか。どこまでが本当で、どこからが嘘なんだ」
思わず、目が泳ぐ音(有村架純)。
「北海道から来たのは本当です。後は全部嘘です。ごめんなさい」と、音(有村架純)は正直に告白する。
出身は神戸で、音(有村架純)が生まれた時には父はおらず、母も6歳の時に亡くなったこと。
里子に貰われて北海道に行ったこと。
新聞配達やクリーニング店やスーパーのレジで働いていたこと。
大学は行っておらず、東京に出て来ていろんなアルバイトをしながら、今の施設で朝陽(西島隆弘)に出会ったことを伝える音(有村架純)。
音(有村架純)の話をじっと聞いていた父(小日向文世)は、プリティウーマンという映画の例を出し、貧しい者は心が強いと言う。
「君のような人は大歓迎です。幸せになりなさい」
朝陽が返ってくると話題を変える父(小日向文世)。
見送りにホテルの玄関に出た朝陽(西島隆弘)と音(有村架純)。
ハイヤーで帰っていく父(小日向文世)を見送った朝陽(西島隆弘)は、音(有村架純)がその場からいなくなっていることに気づく。
静恵(八千草薫)の家に帰ってきた練(高良健吾)。
丁度その時、朝陽(西島隆弘)が訪れてくる。
「杉原さん、いらしてますか?」
朝陽(西島隆弘)から、音(有村架純)が携帯の電源も切ってあり、家にもいないと聞いた練(高良健吾)。
「何かあったんですか」と尋ねると、
「何かあったって?彼女と会ってましたよね。あなたが帰って来るまで上手くいってたんです」と朝陽(西島隆弘)。
施設の部屋で、認知症の老婦人の世話をする音(有村架純)。
「恋人はできたの?好きな人いるんでしょ?」と老婦人は言う。
「わかんないです」と音(有村架純)。
「一番始めに、思い浮かぶ人よ」
老婦人の言葉に、「わかんない・・・」と思わず涙ぐむ音(有村架純)。
音(有村架純)がアパートまで帰ると、部屋の前で練(高良健吾)が待っていた。
「確かめておきたいことがあって。この間、おめでとうと言いましたけど、間違ってなかったですか。幸せなんですか」
そう尋ねる練(高良健吾)。
返事もせず、階段を駆け上がる音(有村架純)。
仕方なく帰ろうとする練(高良健吾)に、階段の上から、「ストーカー」と声がする。
見上げると音(有村架純)だった。
「ストーカーじゃないです」と練(高良健吾)。
「何?」と音(有村架純)。
「引っ越し屋です」
以前に聞いたような返事に笑みがこみ上げる音(有村架純)。
「入り」と、練(高良健吾)を部屋に迎える。
音(有村架純)の部屋で、佐引(高橋一生)からもらったケーキを鞄から取り出す練(高良健吾)。
「何でケーキ持ってるん?」と驚く音(有村架純)。
「誰かの誕生日やったん?」と音(有村架純)が聞くと、
黙って自分を指さす練(高良健吾)。
「そうやったんや。おめでとう」と音(有村架純)。
ケーキを一緒に食べる二人。
二人の距離が近づき、楽しい会話が始まる。
「ケーキ好きですか?」と練(高良健吾)。
「イチゴのが一番」と音(有村架純)。
「俺もイチゴのが一番。他にはどんな食べ物が好きですか?」
「お餅」
「お餅?醤油?」
「きな粉も好きです。曽田さんは?」
「大学芋」
「ふーん、結構甘党」
「あと、スイカが好きです。外で食べるスイカが好きです」
「種をぺっペって」と音(有村架純)。
「うん、し放題」と答える練(高良健吾)。
「好きな物の話って楽しいですよね」と音(有村架純)は笑顔になる。
「食べ物以外だと?」と再び続ける練(高良健吾)。
「学校の校舎から聞こえる楽器の音」と音(有村架純)が答えると、
「吹奏楽部!」と返す練(高良健吾)。
「ちょっと遠い感じの・・・」と音(有村架純)。
「雪を踏む音!」と謎解きのように言葉を投げかける練(高良健吾)。
「スニーカーのキュキュっていう音」と音(有村架純)。
「焚火の匂い!」と練(高良健吾)。
「雨が降るちょっと前の匂い」と音(有村架純)。
「じゃんけんして、何回もあいこになるとき」と練(高良健吾)。
「あー、それありますよね」
話が盛り上がり、じゃんけんを始める二人。
三回目でパーを出して勝ってしまう練(高良健吾)に、「そこはグーやん」と突っ込みを入れる音(有村架純)。
「あー」とリアクションを取った瞬間、練(高良健吾)の手がフォークに当たり、テーブルからフォークが落ちる。
フォークを拾おうとした練(高良健吾)の手に重なる音(有村架純)の手。
思わずその手を離す二人。
「あの、プレゼントできるものがなくて」と改まって音(有村架純)が言う。
施設で89歳になるおばあさんの誕生日に、似顔絵を描いてあげたら喜ばれたと言う音(有村架純)。
「上手くないんですけど、そういうのいります?」と聞くと、うん、と頷く練(高良健吾)。
似顔絵を描く音(有村架純)を見て、「お元気そうでよかったです。ちょっと安心しました」と練(高良健吾)。
似顔絵を描きながら、商店街の福引の話をする音(有村架純)。
一等が当たり景品がテレビゲームだったと言う。
思わず部屋を見まわす練(高良健吾)。部屋にはテレビがなかった。
音(有村架純)は、テレビ持ってないので、2等に変えてもらおうとしたと言う。
しかし、その景品が今度はテレビ台だったと。
再び、部屋を見まわす練(高良健吾)。
部屋に入らないので、3等に変えてもらったところ、物干しが景品だった。
「あれ」と言って、部屋にぶら下がっている物干しの方に視線をやる音(有村架純)。
職場の人からは、なんでテレビゲームを貰って売らなかったのと言われたと音(有村架純)が言うと。
「でも、この物干し、いいですよ」と練(高良健吾)。
音(有村架純)は、安心したように笑みを浮かべる。
「よかった、私が間違ってるのかなって思ってたから。こんなふうに思うのは私だけかなって。同じふうに思う人いて嬉しいです」
「杉原さんは間違ってないですよ。自分の思った通りでいいと思います」と練(高良健吾)。
「でも、私たぶん多数決があったら、毎回ダメなほうです」と音(有村架純)。
「ダメな方はダメな方で、そこで一緒にいればいいじゃないですか」と練(高良健吾)。
「そこでも多数決があったら一緒にいる人、段々減っていきますよ」と音(有村架純)。
「俺は最後までそこにいますよ。多数決が何回あっても。俺は杉原さんの所にいます」と練(高良健吾)。
その言葉に練(高良健吾)の顔を見つめる音(有村架純)。
「へえー」と言ったまま、視線をスケッチブックに落とす。
「最近ずっと杉原さんのことを考えてました。何をしてても、ずっと杉原さんのことを考えてました」
心の内を音(有村架純)に告白する練(高良健吾)。
「引っ越し屋さん、あんな・・・」と語り始める音(有村架純)。
「6歳の時な、お母さん死んで、火葬場に行ってん」
音は、母が火葬される間、駐車場に行き、一人で地面に絵を描いていた。
「気が付いたら夕方になっていて、空の色が変わっていた。ちょっと怖い空だった」
「高いような、低いような、オレンジみたいな、ピンクみたいな、優しい、寂しい、ほんまにきれかってん」
「いままでずっとな、あの時見た空の話がしたかってん。誰に言っても伝われへん気がして」
「ほんまにきれいやったんやで。・・・私もずっと曽田さんのこと考えてた。同じやね」
「杉原さん、好きです」と練(高良健吾)が言う。
手元の似顔絵の練(高良健吾)の顔を見る音(有村架純)。
顔を上げ、練(高良健吾)と目を合わしたその時、部屋に朝陽(西島隆弘)がやって来た。
いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」第8話の視聴率は?
平均視聴率は8.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」第8話の感想
やはり、5年の月日は重たいものがありますね。
音(有村架純)は、朝陽(西島隆弘)からプロポーズされるまでになっていました。
でも、即答できなかったのは、やはり自分の心に正直に生きてきた音(有村架純)の良心が足踏みさせるのでしょうか。
小夏(森川葵)の状況も段々明らかになってきましたね。
小夏(森川葵)はPTSDになっていることは確かですが、練(高良健吾)の優しさに付け入っているようです。
小夏(森川葵)のことが好きな晴太(坂口健太郎)は、そんな小夏(森川葵)を心配します。
二人の心のベクトルが同じ方向に向けばいいのですが。
以前の優しさを取り戻した練(高良健吾)に、再び心惹かれる音(有村架純)。
音(有村架純)の気持ちを一番分かるのは、やはり練(高良健吾)ですよね。
同じつっかえ棒を持っているからでしょうね。
音(有村架純)の部屋での二人の他愛もないおしゃべりから、二人は共通の価値観と感受性を持っているということが伝わってきます。
でも、ラストで現れる朝陽(西島隆弘)のシーンはドキッとしました。ひょっとしたら二人のやり取りを聞いていたのでしょうか。
3人の感情の糸はもつれてどこへ行くのでしょうか。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」第8話のまとめ
以前のように、心を割って話し合えるようになった音(有村架純)と練(高良健吾)。でも、このまますんなりとはいかないようです。
誰を好きでも構わない、音(有村架純)を誰にも渡さないという朝陽(西島隆弘)。
再び会津に帰る練(高良健吾)。音(有村架純)は今度こそ一緒に会津に付いていけるのでしょうか。
そして、ドラマの謎を握る晴太(坂口健太郎)が隠しているものとは・・・。
物語は、いよいよクライマックスへ向かいます。
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