前回では、練(高良健吾)は音(有村架純)の突然のキスと告白に驚き、木穂子(高畑充希)からのメールで彼女の切ない胸の内を知ることになりました。
第4話「あなたを好きになりました」では、どんな展開が待っているのでしょうか。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」第4話のあらすじ
”留守中、よろしくお願いします”と書いた静恵(八千草薫)の書置きが、大学いもとともにテーブルの上に置いてある。
静恵(八千草薫)が留守の間、庭木の手入れや犬の世話をする練(高良健吾)。
練(高良健吾)は、退院することになった木穂子(高畑充希)を迎えに病院へ行く。
静恵(八千草薫)の庭に咲いていた小さな花を摘んで木穂子(高畑充希)へ手渡し、「退院おめでとう」と言う練(高良健吾)。
頭を包帯で巻かれ、痛々しい傷がまだ顔に残っている木穂子(高畑充希)は、静養のために実家にしばらく帰ることになった。
病室で、木穂子(高畑充希)は練(高良健吾)の後ろに回り、「あんな長いメール送られて正直引いた人!」と言うと、練(高良健吾)の右手を持ち「はい」と言いながら上に上げる。
「この女嘘ばかりついているって怒った人!」と再び練(高良健吾)の手を上げる。
「ちょっと重いから別れたいなって思ってる人!」と木穂子(高畑充希)は練(高良健吾)の手を取るが、練(高良健吾)は自分の手に力を入れ動かさない。
練(高良健吾)は、木穂子(高畑充希)と向かい合うと、「木穂ちゃんは木穂ちゃんです」と言って今度は自分で手を上げた。
「もう、あの人には会わないから」と木穂子(高畑充希)が言う。
「くっついていい?」
木穂子をそっと抱き寄せる練(高良健吾)。
「もう駄目かと思ってたよ。普通の恋人同士になろうね・・・なれるよね」と言う木穂子(高畑充希)に、「うん。なろう」と頷く練(高良健吾)だった。
『春寿の杜』でお風呂の掃除をする音(有村架純)は、船川玲美(永野芽郁)と給料の使い道を話す。
今日は給料日だった。
「杉原さん、何に使うの」と聞く船川玲美(永野芽郁)。
「そりゃもうぱっとよ、ぱっと」と音(有村架純)は明るく言う。
しかし、音(有村架純)は事務所で現金書留の封筒にお金を入れる。養父母の林田夫婦に仕送りをするために。
夜、仕事の帰りにたこ焼き屋の屋台に目が止まる音(有村架純)。
買うかどうか迷い一度は帰ろうとするが、やっぱり買ってしまう音(有村架純)。
「たんたんたこ焼き、たんたんたこ焼き、お口に青のりついてんで」と歌を口ずさみながらバスの座席に座る。
バス停「矢口橋」でバスが止まると、練(高良健吾)が乗ってきた。
音(有村架純)がいるのに気づくが、目をそむけ別の席に座ってしまう練(高良健吾)。
練(高良健吾)に話しかけようとして腰を浮かした音(有村架純)に、後ろの席の女性が急に降りようとしてぶつかってくる。
音(有村架純)の持っていたたこ焼きが通路に落ち、女性に続いて降りようとする男性が蹴とばして、たこ焼きはバスの外へ転がり落ちてしまう。
音(有村架純)の目の前でバスのドアが閉まってしまう。
仕方なくバスの席に戻った音(有村架純)に、練(高良健吾)は何の言葉もかけてくれなかった。
「雪が谷3丁目」のバス停で降りる二人。
音(有村架純)は練(高良健吾)に話しかけようとするが、練(高良健吾)は「こんばんは」と一言だけ残して帰ろうとする。
後を追いかける音(有村架純)。
「引っ越し屋さん、この間のこと、怒ってますよね。ごめんなさい。何か、急にああゆうこと・・・」と必死で弁解する音(有村架純)だが、
練(高良健吾)は返事もせずに行ってしまう。
その後ろ姿を悲し気に見送る音(有村架純)だった。
家へ帰る坂道で練(高良健吾)は立ち止まり、後ろを振り返る。
しかし、そこに音(有村架純)の姿はなかった。
練(高良健吾)は、携帯を取り出すと以前写した花の写真をしばらく見た後、意を決したように画像を削除する。
疲れた体にむち打って朝早く起きる音(有村架純)の一日は忙しい。
洗濯、掃除、ゴミ出し、入居者の介護、食事の用意、入浴の世話と次から次へと仕事に追われる音(有村架純)。
音(有村架純)が慌てて掃除用具を持って階段を降りる途中、階段を上がってくる朝陽(西島隆弘)とぶつかる。
「最近シフト入れすぎじゃない」と音(有村架純)のことを心配する朝陽(西島隆弘)は、「少し休みな」と言う。
そんな時も他のヘルパーたちが階段を降りてきて、立ち止まっている音(有村架純)に、「次の方がお風呂待ってるわよ。よろしくね」と仕事を頼まれる始末。
引越し先の部屋で作業中、佐引(高橋一生)が荷物の中から腕時計を見つけポケットに入れようとする。
その姿を見た練(高良健吾)は、「これってどこでしたっけ」と声をかける。
思わず腕時計を元に戻す佐引(高橋一生)。
柿谷運送の給料日。
従業員に給料袋を渡す社長(松田美由紀)。
佐引(高橋一生)に、「はい、養育費。いまどき、離婚してもさ、金払わない男多いよ。あんた偉いよ」と給料袋を渡す。
練(高良健吾)も名前を呼ばれ、嬉しそうな顔で給料袋を受け取ろうとした時、佐引(高橋一生)が給料の明細を見ながら、給料が少ないと文句を言って来る。
しかし、社長(松田美由紀)は大手の受注が減っているから仕方ないと撥ね付ける。
佐引(高橋一生)は練(高良健吾)に、「2万貸してくれ。今日中に振り込まないと、バカ息子が小学校に入れないんだよ」とせがんでくる。
困った表情で首を横に振る練(高良健吾)に、なおもしつこく頼んでくる佐引(高橋一生)。
「練は無理でしょ。佐引さんがスピーカー壊しちゃった時だって、練が金払わされた訳だし」と冗談のつもりで言った加持(森岡龍)の言葉に怒り、佐引(高橋一生)は頭突きをくらわす。
音(有村架純)は、電気屋で2980円の値札がついた処分品の電気ストーブを買うか迷っていた。
「お買い得だよ」と音に勧めてくる店主。
「安いですよね」と音(有村架純)が店主に言うと、店主から「こないだも同じこと言ってたよ。これ現品限りだからね」と言われてしまう。
静恵(八千草薫)の家で犬の「サスケ」にエサをやる練(高良健吾)。
そこへ小夏(森川葵)と晴太(坂口健太郎)がミシンを持ってやって来た。
「友達にあげるんだって」と言う晴太(坂口健太郎)。
それを聞いた練(高良健吾)は、そのミシンは小夏(森川葵)が東京に来る時に両親が持たしてくれたもので安物ではないと諫める。
しかし、小夏(森川葵)は、「欲しい人にあげた方がいいでしょ」と1枚の名刺を見せる。
「スカウトされたの。モデル事務所の人に。契約金も貰えるし、青山にマンション借りてくれるの。ミシン代くらいすぐに仕送りして返すよ」と言い返す。
晴太(坂口健太郎)は小夏(森川葵)がもらった名刺を見て、「聞いた事ない事務所だな」といぶかる。
部屋から小夏(森川葵)が出て行き、後を追う晴太(坂口健太郎)に「小夏、大丈夫なのか?」と聞く練(高良健吾)。
練(高良健吾)の心配をよそに、晴太(坂口健太郎)は「練くん、ここ禿げてきてるよ」と右耳の辺りを指さして、話を茶化そうとするのだった。
そんな時、木穂子(高畑充希)からのメールが練(高良健吾)の携帯に入る。
”お仕事おつかれさま!声聞きたいけん、家着いたら連絡くれん?”
夜、自分の部屋で音(有村架純)は寒さをしのぐために窓の目張りをしていると、西野美織(林田岬優)からのメールが届く。
”風邪を引きました。明日の早番お願いできませんか?”
朝、練(高良健吾)は木穂子(高畑充希)へ”木穂ちゃん、おはよう。僕はこれから出勤です”とメールし、走ってバス停に向かう。
しかし、バスは出てしまった後だった。
気が付くと、バス停で座っている音(有村架純)がいた。
音(有村架純)は居眠りしており、こっくりとした瞬間、目が覚め、練(高良健吾)と目が合う。
音(有村架純)は、あいさつしようとするが、練(高良健吾)はどこかよそよそしく音(有村架純)から離れた所でバスを待つのだった。
二人は1本遅れたバスに乗る。音(有村架純)は席に座り、練(高良健吾)は少し離れて立っている。
音(有村架純)は体調がすぐれず額に手をやる。
音(有村架純)の前の席には赤ちゃんを抱いた女性が座っており、赤ちゃんの鳴き声が車内に響き渡る。
泣き止まない赤ちゃんに苛立ち、「うるせえな」と文句を言う中年のサラリーマン。
「うるせえのは、お前の方だろ」と別の席から声が飛んでくる。
バスの中で乗客同士で口論が始まり、車内は騒然としてしまうことに。
しばらくして、乗客が降り、静かになったバス内で、うたた寝をする音(有村架純)。
バスが止まり、降りようとする練(高良健吾)。
その時、音(有村架純)が疲れのせいか座席で倒れこんでしまう。
それに気が付いた練(高良健吾)は・・・。
『春寿の杜』のソファーで苦しそうに横になる音(有村架純)。
朝陽(西島隆弘)がやって来て、音(有村架純)を休ませようと抱きかかえてベットに連れて行く。
音(有村架純)を施設まで連れて来た人がいて、その人から音(有村架純)を預かった職員は、「さっきの人帰っちゃった?」と、その姿がないので辺りを見渡す。
その日、朝陽(西島隆弘)の父(小日向文世)と兄(福士誠治)が『春寿の杜』へ来ていた。
用事が終わり、車で帰ろうとする父たちを朝陽(西島隆弘)は追いかける。
朝陽(西島隆弘)は、父(小日向文世)に、「『春寿の杜』の経営のことでご相談があります。今でさえギリギリ。もう破綻しているんです。これ以上人を減らされたら全員倒れます」と訴える。
しかし、側にいた兄(福士誠治)からは「倒れたら新しい人材を雇え」と冷たくあしらわれる。
なおも父(小日向文世)に向かい、「僕は敵じゃありません。あの施設をよりよくするために」と訴えるが、
父(小日向文世)は、作業着姿の朝陽(西島隆弘)を侮蔑するように、「こんなことが俺に逆らってまでしたかったことか。俺の前に出てくるな。失敗作を見るのはかなしい」と言い捨て、車に乗り去って行く。
船川(永野芽郁)が音(有村架純)を部屋へ連れて帰り、布団に寝かせる。
「この部屋、寒すぎ。こりゃ風邪ひくわ」と船川(永野芽郁)はあきれる。
「私、今朝バスで寝ちゃってから記憶がないんだけど、誰か迎えにきてくれたのかな」と聞く音(有村架純)に、「井吹さんじゃない」と船川(永野芽郁)。
「そうか。お礼言わないと」と音(有村架純)。
朝陽(西島隆弘)が電気屋で電気ストーブと加湿器を買って音(有村架純)を見舞いにやってくる。
電気ストーブと加湿器をつけ、「人間の住める部屋になった」と言う朝陽(西島隆弘)。
机の上の描きかけのスケッチブックを見つけた朝陽(西島隆弘)。そこに描いてある何人かの入居者の顔のスケッチに見入る。
朝陽(西島隆弘)は感心し、これだけ絵が描けるのだったら、画家かイラストレーターとかの道に進みたいと思ったことがないのと尋ねる。
「夢とかなかった?」と朝陽(西島隆弘)。
「夢って大変なものなんだよ。面倒くさいし、鬱陶しいし、捨てようとしても捨てられない。縺れた糸みたいに心に絡んで取れなくなる。それが夢」
「井吹さんにも夢とかあるんですか」と尋ねる音(有村架純)。
「あった」と過去形で言う朝陽(西島隆弘)だった。
「才能あると思うけどな」とスケッチブックを見ながら朝陽(西島隆弘)が言うと、
「私に夢があったとしても、もう叶ってます。自分の部屋が欲しかったんです」
「自分で仕事を持って、自分のお金でその日食べたいものを食べて、自分の部屋で自分の布団で眠りたかったんです。これ、ずっと欲しかった生活なんですよ。まあ、わかんないですけど」
音(有村架純)の言葉に納得した朝陽(西島隆弘)は、「僕の夢もまだ続いているのかも知れない。あの人とちゃんと話せるようになること」と思うのだった。
木穂子(高畑充希)から練(高良健吾)に電話がかかってくる。
明後日、帰ってくるという。
仕事が遅くなるかもしれないので、合鍵を郵便受けに入れておくから部屋で待つように練(高良健吾)が言うと、「部屋で待ってる」と答える木穂子(高畑充希)。
布団の中からテーブルの上の白桃の缶詰を見つめる音(有村架純)。まるで練(高良健吾)のことを思い浮かべるかのように。
小夏(森川葵)が繁華街を歩いていると、突然晴太(坂口健太郎)が現れる。
「モデルとか小夏ちゃんには向いてないと思います」と晴太(坂口健太郎)。
今からバイクで温泉行かないと誘う晴太(坂口健太郎)に、「私のこと好きなの」と小夏(森川葵)は訝し気に聞く。
「うん」と無邪気に答える晴太(坂口健太郎)に、半ばあきれたように、「向いてないのぐらい知ってるよ。どこにでもいる子になりたくないんだよ」と小夏(森川葵)。
「どこにでもいる子になりたくない子なんて、どこにでもいるよ」と答える晴太(坂口健太郎)に、怒って走り去る小夏(森川葵)だった。
「おい、止めろ」とトラックを運転する練(高良健吾)に向かって佐引(高橋一生)が言う。
止まったは私立の幼稚園だった。
塀の外から中を覗こうとする佐引(高橋一生)。
その時、正門から子供とその親らしき男女が出てくる。
子供が佐引(高橋一生)を見つけ、「パパ」と呼びかける。
子供を制した母がやって来て、「何ですか?」と詰問するように言う。
「入学金・・・」と言ってお金を渡そうとする佐引(高橋一生)に、「瀬野さんから出してもらうから、いらないって言ったじゃん」と元妻はきっぱりと断り、手をつなぎ3人で帰って行った。
その後ろ姿を黙って見つめる佐引(高橋一生)。
引越し先の部屋で、またもや指輪に手をかけようとする佐引(高橋一生)を見かねた練(高良健吾)が止める。
頭にきた佐引(高橋一生)は、「舐めてんのかよ。俺はな、小室哲哉のブレーンだったんだよ。田舎帰れ。こんなことを続けても何も変わんねえぞ。金なんか貯まんねぞ。一生このまんまだぞ」と掴みかかる。
「お前も俺みていになんだ。諦めろ」と最後に訛り言葉で怒鳴る佐引(高橋一生)に、驚く練(高良健吾)だった。
「君だったらすぐにいろんな雑誌からオファーがくるよ」と、小夏(森川葵)は男から言われる。
男はマンションの契約書にサインするように求めてくる。
自分名義で契約することに疑問を持った小夏(森川葵)が、お金がないと言うと、男から会社が一時的に負担するからと言い含められそうになる。
「お母さんに電話してきてもいいですか」と席を立つ小夏(森川葵)に男達が立ちはだかる。
「助けて!!」と小夏(森川葵)の悲鳴。
丁度その時、チャイムが鳴り、晴太(坂口健太郎)が「友達を迎えにきたんですけど」と部屋の中に入り、小夏(森川葵)を助けようとする。
施設への電話で「熱も下がりました。明日から・・・」と言う音(有村架純)だったが、施設からは今すぐ出勤するように言われる。
施設に出勤し、早速お風呂の掃除をすることに。
仕事が終わり、バス停からバスに乗ろうとする音(有村架純)の目の前に、この間の母子がいた。
乗るのをためらう母親に「乗らないんですか」と聞く音(有村架純)。
「混んでるようなので。多分この子泣きます」と母親はバスに乗るのをためらう。
寒いから一緒に乗るよう勧める音(有村架純)。
バスの中で、やはり赤ちゃんが泣き始めてしまう。
途中のバス停から練(高良健吾)がバスに乗ってくる。
音(有村架純)は練(高良健吾)と目があうが、練(高良健吾)は話しかけてくれない。
バスが揺れ、座っている客にぶつかりそうになる母子に、そのサラリーマン客がチェと舌打ちをする。
「いいんですけどね。なんでこんな時間に子供連れてバス乗ってんのかなって。世間の人どう思うのかなって」と文句を言う男に、「ごめんなさい」と代わりに謝る音(有村架純)。
泣き止まない赤ん坊。
「何かこっちが悪者になって嫌だな。ちょっと向こうへ行って」と言われてしまう。
車内を移動しようとした時、信号が黄色に変わる。
ブレーキを踏んだ拍子に、車内が大きく揺らぎ、音(有村架純)は押されて転んでしまう。
音(有村架純)が抱えていたバックからは洗濯物が散らばり、下着があるのを見た若い乗客が下着を手に取り騒ぎだす。
見かねた練(高良健吾)は、乗客から下着をひったくるように取り上げる。
「何もおもろくねえ。人が転んだだけだ」
練(高良健吾)は、洗濯物を拾い集めると、黙って音(有村架純)と並んで立つ。
練(高良健吾)の横顔をそっと見やる音(有村架純)。
バスから降り、お礼を言い帰ろうとする音(有村架純)に、
「洗濯ですか。なら、静恵ばあちゃんちでするといいと思います。先に行っててください。買い物してきます。話したいことあるんで」と練(高良健吾)が言う。
静恵(八千草薫)の家で洗濯する音(有村架純)。
そこへ練(高良健吾)が買い物から帰ってくる。
「何作るの」と聞く音(有村架純)に、「座ってて」と練(高良健吾)は言い、たこ焼き器を取り出し、下ごしらえをする。
木穂子(高畑充希)が練(高良健吾)のアパートへやってくる。
郵便受けに入れてある合鍵を探しあて、部屋に入る木穂子(高畑充希)。
部屋には練(高良健吾)が買ってきた現品限りの電気ストーブが箱に入ったまま置いてあった。
たこ焼きを焼く練(高良健吾)。
頑固で優しい練(高良健吾)の祖父(田中泯)の話で盛り上がる二人。
練(高良健吾)は、祖父(田中泯)にマッサージ機を買ってあげようとして高校のころバイトしていたこと。
70才を過ぎてるくせに、年寄じゃないって怒られたこと。
そのくせたこ焼きを作って食べさせてあげたら、うまいと言って20個食べたことなどを話す。
「20個やったら私も食べれるかな。おじいちゃに負けてられへんもん」と言う音(有村架純)がおかしくて思わず笑ってしまう練(高良健吾)。
「じいちゃんも頑固で負けず嫌いだから」と練(高良健吾)。
「一緒や」と音(有村架純)。
「普段は優しいんですけど、風呂の温度のことと魚の喰い方のことになるとめちゃくちゃおっかない」と言う練(高良健吾)。
「風呂がぬりい、風呂がぬりい 風呂があせえ、風呂があせえ」と言われていたこと。
小さい頃から祖父と二人暮らしだったこと。泣きそうになりながら、同じ熱い風呂に入っていたこと。
「じいちゃんはほんとすごいです」と言う練(高良健吾)。
「会いたいな」と音(有村架純)。
「会うというより見てほしいです。あれは天然記念物だから会うっていうより観光です。じいちゃん観光して、猪苗代湖観光して」
「猪苗代湖?」
「猪苗代湖きれいですよ。磐梯山が朝日浴びて逆さに映って。湖が空の鏡になります。空の鏡を見てっと心が静かになります」
「夕方行くと、空の鏡は悲しい日は悲しい色、うれしい日はうれしい色になります。雨の日も嵐の日も好きです」
「霧と雲がくっついて、空の鏡は群青色になります。風が吹いて、波が立って・・・」
「ざわざわします。ここが俺の家だ。俺の生きる場所だ。そう思ってました」
「行ってみたい」と口にする音(有村架純)。
「一緒に・・・」と言いかけ、黙ってしまう練(高良健吾)。
気まずさを取り繕うように「鰹節取ってきます」と台所に立つ。
練(高良健吾)は、台所に行く途中で立ち止まり、思い返したかのように音(有村架純)の前に膝まづく。
「東京は向いてないって思うんです。家に帰っても帰った気がしません。自分の部屋にいても来てる気がします」
「そうやって東京で5年経って、そうやって杉原さん、あなたのことを好きになりました。好きで好きでどうしようもないくらいになりました」
「いつもあなたのことを思っています。そのことを諦めなければいけないのは苦しい。杉原さん。今日まで冷たくしてごめんなさい」
かぶりを振る音。
「明日からまた同じことをします」
「はい」
「ごめんなさい。」
「はい」
「ごめんなさい。好きでした」
座ったまま練の手を握る音(有村架純)。
その手をそっと外す練(高良健吾)。
「鰹節とってきます」と立ち上がる練(高良健吾)。
音(有村架純)の目からは涙があふれて止まらない。
たこ焼きを食べる二人。
「口の裏、やけどするかな」と音(有村架純)。
「あっ、たこ2個入ってる」と喜ぶ。
「あたりですね」と練(高良健吾)。
二人の最後の晩餐が終わり、静かに洗いものをする練(高良健吾)。
ガラガラっと戸を閉め音(有村架純)が帰って行く。
坂を降りて行く音(有村架純)は、途中で木穂子(高畑充希)と出会う。
「月がきれいですよ」と木穂子(高畑充希)が空を見上げながら言う。
空には半月がくっきりと映っていた。
坂を降りて行く音(有村架純)の目からは涙が流れて止まらない。
ビルの屋上で、コンクリートの地面に座り、晴太(坂口健太郎)を待つ小夏(森川葵)。
顔を腫らして戻ってきた晴太(坂口健太郎)に、「強いのかと思ったよ」と小夏(森川葵)。
「弱いに決まってるじゃん」と晴太(坂口健太郎)。
「弱いのに。私、晴太のこと好きじゃないよ」と言う小夏(森川葵)に、晴太(坂口健太郎)は「知ってる」と答える。
「東京の夜は明るいな。もっと暗くていいのに」
冷たいコンクリートに座り、寄り添いながら、夜空を見上げる晴太(坂口健太郎)と小夏(森川葵)。
「ごめんね。私が好きなのは・・・」と言いかけた小夏(森川葵)に、
「好きじゃなくていいよ。僕と一緒にいて。その代わり、小夏ちゃんの恋を叶えてあげる。練くんを君のものにしてあげる。僕と契約しよ」と囁く晴太(坂口健太郎)。
その言葉に頷く小夏(森川葵)だった。
キスをする小夏(森川葵)と晴太(坂口健太郎)。
東京タワーの灯りが二人に届いているのか。
部屋で待っている木穂子(高畑充希)は、帰って来た練(高良健吾)を「お帰り」と迎える。
木穂子(高畑充希)を強く抱き締める練(高良健吾)。
台所で顔を洗う音(有村架純)に電話がかかってくる。朝陽(西島隆弘)からだった。
「井吹です。急で申し訳ないんだけど」
「何かあったんですか」
「君に会いたいんだ」と朝陽(西島隆弘)のどこか思いつめた声が聞こえてくる。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」第4話の視聴率は?
平均視聴率は8.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)でした。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」第4話の感想
お互いに相手のことが好きだと分かっているのに、別れなければならないなんて、悲しい運命ですね。
誰かを好きになることが、別の誰かを傷つけてしまうことになります。
苦しんでいる人を切り捨てることは決してできない、優しすぎる練(高良健吾)。
音(有村架純)への愛の告白と、それを諦めなければならないと決心する気持ちが痛いほど伝わって来て、泣けてきました。
でも、練(高良健吾)を責めることは誰にもできません。
小夏(森川葵)と晴太(坂口健太郎)の関係もどこか怪しげで、悲しいものがあります。
朝陽(西島隆弘)も何かと必死で戦っています。音(有村架純)の助けを求めているのでしょうか。
普通の恋人同士になりたいと願う木穂子(高畑充希)も幸せになって欲しいし・・・
6人みんなが心優しい人ばかりなのに、その想いが交錯し、絡まり、複雑になっていくばかりですね。
故郷のじいちゃんの思い出と猪苗代湖の情景を語る、練(高良健吾)の訥々とした話し方が素朴で心が温まりました。
二人でたこ焼きを食べるシーンは、微笑ましけど、泣けるシーンです。
これが最後になるとわかってるだけに、明るく話をする二人が何ともいじらしいですね。
「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」第4話のまとめ
東京は合わないと言う練(高良健吾)。どうやら、故郷に残したじいちゃんの元へ帰らなければならない理由がありそうです。
音(有村架純)はどうするのでしょうか。今、追いかけないと二度と会えなくなってしまうような・・・。
音(有村架純)と練(高良健吾)。二人の思いは答えのない地図のように彷徨うのでしょうか。
見るのが心苦しくなる程、切なく悲しいシーンが続きますが、これからドラマがどう展開していくのか、ますます楽しみです。
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