「ちょっと今から仕事やめてくる」
え?何の仕事を?アルバイトですか??と聞き返したくなる、この呑気な言葉。
あなたが社会人だとしたら言えますか??いえ、そう簡単には言えません。
今仕事を失う。それは現代社会で生きて行くためには大きな、大きなダメージです。
私たちは生きるために働き続けなくてはいけないのです!!!
と、思い込んでいる全ての働く人々の心を少しでも癒し、解放してくれる優しい物語が、小説「ちょっと今から仕事やめてくる」です。
60万部突破のベストセラー、映画化もされまもなく公開です。
パワハラや、長時間労働、残業代未払いなど、そういったブラック企業の実態がある社会で、たとえ働く環境が劣悪でも仕事を続けるしかない多くの社会人が、このタイトルに惹かれ手にする。
そんな人が結構いるのかもしれませんね。
一体どんな作品なのか?少し調べてみました。
小説「ちょっと今から仕事やめてくる」の作者は?
本作は長編・短編小説の新人賞である「第21回電撃小説大賞」の“メディアワークス文庫賞”の受賞作品です。
作者の北川恵海さんは、本作で作家デビューしました。
この他にも「ヒーローズ(株)」という作品をシリーズで2冊執筆されています。
いずれも書籍紹介の最後に「人生応援ストーリー」と締めくくられています。
本作も含め人生でつまずきそうな主人公が登場する“人生応援モノ”が得意な作家さんなんですかね。
ちなみに「電撃小説大賞」とは、若い読者向けのライトノベルの出版社「電撃文庫」が1994年に始めた新人賞とのこと。
今では国内のライトノベル新人賞では最大の応募数を誇るそうです。
「ちょっと今から仕事やめてくる」あらすじは?
大学を卒業し、印刷会社の新入社員として働き始めた主人公の青山隆。
最初は夢と希望に満ちあふれていましたが、上司からのパワハラや、厳しいノルマ、長時間労働など過酷な労働環境にだんだん精神的に追いつめられていきます。
ある日、仕事で疲れ疲労困憊状態で駅のホームをふらつきながら歩いていると、見知らぬ男に腕を掴まれ、「久しぶり!俺や、ヤマモト!」と大阪弁で声をかけられます。
青山の同級生「ヤマモト」だと名乗る彼は、大阪のノリで明るく、いつも元気。
そんなヤマモトと過ごす内に、次第に青山の疲弊しきった身も心も癒され始め、本来の明るさを取り戻し、仕事の成績も次第に上がっていくようになります。
そんなある日、ふとしたきっかけで同級生だと語るヤマモトについて調べる青山。
すると衝撃の事実が!!
なんとヤマモトは3年前に自殺していたのです。
では目の前にいるヤマモトは一体何者なのでしょうか?
働く人ならみんなが共感でき、最後は泣けるストーリーだそうです。
「ちょっと今から仕事やめてくる」が映画化!!
さて、この作品が映画化!公開は2017年5月27日と、もう間もなくです。
主演はヤマモト役に福士蒼汰。青山役は工藤阿須加です。
福士蒼汰さんについては大阪弁に苦労したとの記事がちらほら。
東京都出身の福士蒼汰さんが、NHK朝ドラの「あまちゃん」では東北弁を、今度は大阪弁にチャレンジです。
さてうまく違和感なく大阪弁を使いこなせているのか?
さっそく予告編で、少しだけ福士蒼汰さんの大阪弁を聞く事が出来ました。
「ひっさしぶりやなぁ、俺や!ヤマモトや。小学校以来ちゃうん?」
うん、うまい!!とくに最後の“ちゃうん”本場のイントネーションと同じ違和感なく聞こえました。
これは全編大阪弁で話す福士蒼汰さんが見てみたい!彼にとっても初の大阪弁での演技とのことで、必見ですね!
まとめ
パワハラや、長時間労働、残業代未払いなど、ブラック企業が何かと話題の今。
それをきっかけに当たり前だと思っていた働き方を改めて見直し、働くことの意味を考え直す人が多くいるのではないでしょうか。
本作は、少しでも仕事やその環境に違和感を感じ、会社を辞めたいと思った人なら、心にグッと刺さる作品のようです。
国も“誰もが納得のいく働き方を実現する「働き方改革」”を進めていますが、全ての人が自分の好きな仕事に就け、納得いく働き方が出来るか。そんなに上手くはいきませんよね。
「ちょっと今から仕事やめてくる」は、そんな重たい現実を感じながらも頑張る人たちに、進む方向の選択肢を広げること、その一つに「会社を辞める」選択肢もありなんだと、ラクな気持ちにさせてくれ、疲れた心を解放して泣かせてくれる、そんな作品のようです。
映画もいいけど、原作をまず読んでみたいと思います!
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